ソフビの作り方について[途中経過編]

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ソフビの作り方について[途中経過編]
吉田健児
吉田健児

吹き出しを覚えたぜ!

ハム
ハム

ぷぎゃーっ!!

2022年3月現在、『かいじゅうハムラ』ならびに『ハム男』のソフビ金型は完成してて次の工程へ。オビツ製作所に金型が渡り、テスト成型も済み、塗装するための彩色マスクの作成中ですね。

金型はコレね。何度見てもタマりませんな。


考えてみりゃ当然なんですが色々ソフビやフィギュアあるけど実際に色を塗り”分け”ないといけないわけで、その為の特注マスクが必要なわけです。かなりの数ね。
金型にしろ、彩色マスクにしろ特注特注の連続で、、ものすごい費用が。。。

ハム
ハム

あんたが好きでやっとんねん。

吉田健児
吉田健児

もちろんおっしゃる通り。。予想以上の額だけどねw

マスクってこんな感じね(by オビツ製作所)

ケチったらもっと費用抑えられるんだけど、もしくわマスク無しで塗装するとかね。ラフな感じで。それはそれでアリなんですけどねレトロなソフビとか特に。
しかし、なんせ『ハムラ堂』ですからね。ハムラ以外にソフビ作っていくつもりなんだけど、安易に『ハムラ堂』ですから。そのハムラをケチるわけにはいかんでしょう。好きでやってるわけなので拘って作りたいなってのがあるしね。まあ100万まではいかないけど。。。このニュワンスで相当な規模なのが伝わるでしょうw
いいんだいいんだそんな事は。最高に楽しく満足ですから。

ハム
ハム

じゃあ言うな。

ところでソフビを作るにあたって要する時間なんだけど。
ソフビ造形って相当難易度高いので、造形師と呼ばれる人もいて原型製作を任せる場合もかなり多いみたいなんですよね。僕は自分でデザインから造形、原型製作まで全部作ったので人に投げた場合の事例は分からないんだけど。
ハムラの原型仕上がったのが2021年11月くらい、彩色マスクが仕上がって、そこから成型(量産)してもらって、自分で塗装するので熱中しまくって仕上がるのが2ヶ月後(5月中旬)くらいかな。なので半年ちょっとはかかってますね。

ハム
ハム

原型が仕上がってからそんなにかかるの?

吉田健児
吉田健児

そうなんよねー。ソフビってマジで大変で、工程が多いし更にその工程は別々の工場だから。。。それぞれ専門の職人って感じなので。

ハム
ハム

例えばバンダイみたいな大手が発注しても同じなの?

吉田健児
吉田健児

基本的にそこに区別は無いよ。各工場だけでなく、大手とも打ち合わせあったから聞いたけどみんな同じだって。

ベテランの人になってくると、工場に任せる工程を減らして(自分でやって)時間も費用も大幅に縮小させてますね。シリコンで型を取ってワックス転換、だいたいそこまで自分でやっちゃってる人多い感じします。
確かにそれだと費用は金型代くらいなので相当安くなりますね。彩色マスクもほとんど作ってない人多いし。
ただまあいきなりは無理だし、やっぱクオリティーとしてはプロに任せるのが最適解でしょう。

ハム
ハム

そのさっきから言ってる「工場」っていうのを選ぶのも大変そうだね。工程ごとに工場違うわけでしょ?

吉田健児
吉田健児

そうだね。まず金型だよね。俺もどこに頼みゃあいいのかさっぱり分かんなかったからOneupさんってショップに教えてもらったw そもそもソフビの金型作ってる工場はめっちゃ少なくて、選択肢4つくらいしか無いらしいけどね。

ハム
ハム

そんなに少ないんだ。まあマニアックな世界ではあるもんね。

最初から原型をオビツ製作所みたいなとこに持ち込んだら各提携工場に振ってくれるみたいですけどね。実際に現段階で彩色マスクの件でオビツ通して工場に振ってるし。オビツ製作所は成型やってる大手ですからねキューピーちゃんとかの。最初は全部任せた方が楽でしょうね。そもそも相当な費用かかるんだから、多分マージン入ると思うんだけどどうでもいいレベルだろうし。

そんな感じで、ソフビ作ろうと思ったら大変です。原型作るまでが最も大変だし、その後も大変。
ソフビって制約かなりありますしね、どこで切断するのか、この形で成型出来るのか、とか。僕は金型の工場と直接打ち合わせ重ねてギリギリ実現可能なカタチにしたけど。相当攻めたチャレンジではありましたね。
そんな感じで一筋縄では行かないので、全工程を見渡してくれる存在のところに持ち込んだ方がいいかも?とは思いました。振り返ればね。

吉田健児
吉田健児

あとねー、上記の通り半年くらいかかるわけですよ。原型仕上がってからね。その間に「あーもっとこうすべきだったかなあ」「ぎゃーこんな事出来たなあ」「アレで大丈夫かなあ・・」って後悔が出てくるのよねw これ多分みんな同じはずなんだけど。長いからね原型を工場に提出してから。

ハム
ハム

それは非常に分かる感じする。

吉田健児
吉田健児

どこかで割り切らないといけないよね。それも含めて『作品』だと。今回の『怪獣ハムラ』が俺の初造形作品なわけだけど、左右対称でもないしアナログ感を出してるのよね。それの良し悪しが時間と共に変わってくるわけですよ。

ハム
ハム

デジタル感を出したくなったんかいな?

吉田健児(ハムラ堂)
吉田健児(ハムラ堂)

そんな感じかもね。個人的には”美しいソフビにしたい”って思いが時間と共に強くなって来た。最初からその狙いではあったんだけどね、目をとにかくキラキラさせたかったし、美しさを優先して首で切断するようなよくある形にもしたくなかった。そもそも一気に造形学んで勢いで作った作品なので、まだ数ヶ月しか経ってないけど既に「めちゃくちゃな手法で作ったなあw」って思ってるくらいだし。

ハム
ハム

それも全部ひっくるめての『作品』だにゃ!

吉田健児
吉田健児

いや、ほんとそうだよね。んで不安の中で先日オビツ製作所でのテストショット(テスト成型)を見たけど、大満足だったよ。俺ウマイ事作ったなあってw頑張ったねって!美しいソフビにしたいって思いがちゃんとカタチになってた。アナログ感を残しつつね。さすがだよね俺。

ハム
ハム

。。。

そんな感じで今は彩色マスクの完成待ち。カラーももうほとんど考えまとまってるし今後無限にカラバリ増やしたいですしね。心底楽しみです。
途中経過でのまとめなので、完成後にちゃんと振り返りたいかな。ソフビ作りたいなって思ってる人の参考に少しでもなれば。

吉田健児
吉田健児

めちゃくちゃ大変やけどな!!!